平成27年1月1日施行 贈与税の改正について

平成27年1月1日施行 贈与税の改正について

 ○贈与税の改正
  
税制の改正により平成27年1月1日以後の贈与税の税率構造等
 に変動がありました。

贈与税の計算について

 贈与税は暦年単位(1月1日〜12月31日)で課税されます。暦年課税による
贈与では、贈与税は1月1日から12月31日の1年間に贈与された財産の
合計額(課税価格)に課税されます。贈与税の課税価格は、財産を贈与された日
の時価で評価されます。

 

 また、受贈者1人につき年間110万円の基礎控除があります。贈与税は
課税価格からこの基礎控除額110万円を引いた額に贈与税の税率を
かけて計算します。


 税制改正により、平成27年1月1日以降の贈与に関し、 贈与税の税率
構造が変わりました。直系尊属(父母や祖父母等)から贈与を受けた受贈
者(贈与を受けた年の1月1日において20歳以上の者に限る)については
「特例税率」を適用し 、特例税率の適用がない贈与には「一般税率」
を適用します。

◎直系尊属(祖父母や父母など)から、贈与を受けた年の1月1日において
 20歳以上の
(子・孫など)への贈与の場合→特例
 

◎特例税率に該当しない贈与の場合(兄弟間の贈与、夫婦間の贈与、親か
ら子への贈与で子が未成年者の場合など)→一般税率

贈与税の速算表 

改正前  

基礎控除後の課税価格    税率 控除額
200万円以下 10%  ―――
200万円超300万円以下 15%  10万円 
300万円超400万円以下 20% 25万円 
400万円超600万円以下 30% 65万円
600万円超1,000万円以下 40%  125万円 
1,000万円超 50% 225万円


改正後(一般税率) 

基礎控除後の課税価格    税率 控除額
200万円以下 10%  ―――
200万円超300万円以下 15%  10万円 
300万円超400万円以下 20% 25万円 
400万円超600万円以下 30% 65万円
600万円超1,000万円以下 40%  125万円 
1,000万円超1,500万円以下 45% 175万円
1,500万円超3,000万円以下 50% 250万円
3,000万円超 55% 400万円


改正後(特例税率)

基礎控除後の課税価格    税率 控除額
200万円以下 10%  ―――
200万円超400万円以下 15%  10万円 
400万円超600万円以下 20% 30万円 
600万円超1,000万円以下 30% 90万円
1,000万円超1,500万円以下 40%  190万円 
1,500万円超3,000万円以下 45% 265万円
3,000万円超4,500万円以下 50% 415万円
4,500万円超 55% 640万円

        

贈与税の計算例

 特例税率の適用がある財産のことを「特例贈与財産」と言い、特例
税率の適用がない財産のことを「一般贈与財産」と言います。

 税率は、取得した財産に応じて、一般贈与財産には一般税率を、特
例贈与財産には特例税率を適用します。 

 基礎控除後の課税価格×税率-控除額=税額 


 ○20歳の者が父より特例贈与財産200万円と兄より一般贈与
財産400万円(計600万円)を取得した場合。

  600万円-110万円=490万円(基礎控除後の課税価格)

  ・特例贈与財産に対応する金額:(490万×20%−30万円)
                       ×(200万円/600万円)=約23万円・・・@

  ・一般贈与財産に対応する金額:(490万円×30%−65万円)
                       ×(400万円/600万円)=約55万円・・・A

  @+A=約78万円(贈与税額)
 

<p><<span style="color: #0000ff;"><strong>相続時精算課税制度について</strong></span>> </p>
<p> 贈与時の課税制度には、暦年課税の他に「<span style="color: #ff0000;">相続時精算課税</span>」があります。<br /><span style="letter-spacing: 0px; line-height: 1.4;">「相続時精算課税」とは、贈与を受けた時に、一定の税率で贈与税を納付し、<br /></span><span style="letter-spacing: 0px; line-height: 1.4;">贈与者が亡くなった時に相続税で精算するものです。暦年課税と相続時精算<br /></span><span style="letter-spacing: 0px; line-height: 1.4;">課税</span><span style="letter-spacing: 0px; line-height: 1.4;">はそれぞれの課税方法を選択することができます。<br /></span><span style="letter-spacing: 0px; line-height: 1.4;">&nbsp;</span></p>
<p> 相続時精算課税を適用するには一定の条件があり、<span style="letter-spacing: 0px; line-height: 1.4;">以下の適用条件を<br />満たす場合、相続時精算課税を適用することができます。なお、<strong>税制改正</strong><br /><strong>により平成27年1月1日以降の贈与に関し、適用条件に変更があり<br />ます</strong>。<br /></span></p>
<p><span style="letter-spacing: 0px; line-height: 1.4;">・改正前<br /></span><span style="color: #333333;"><span style="letter-spacing: 0px; line-height: 1.4;">   贈与者は贈与をした年の1月1日において<span style="color: #ff0000;"><strong>65歳以上の親</strong></span>、受贈者は贈<br />  与者</span><span style="letter-spacing: 0px; line-height: 1.4;">の</span><span style="letter-spacing: 0px; line-height: 1.4;">推定相続人</span><span style="letter-spacing: 0px; line-height: 1.4;">である贈与を受けた年の1月1日において<strong><span style="color: #ff0000;">20歳以上の子</span><br /></strong>  (子が</span><span style="letter-spacing: 0px; line-height: 1.4;">亡くなっているときには贈与を受けた年の1月1日において20歳以上の<br />  孫を含む</span><span style="letter-spacing: 0px; line-height: 1.4;">。)</span></span></p>
<p>・改正後<br />&nbsp;  <span>贈与者は贈与をした年の1月1日において<span style="color: #ff0000;"><strong>65歳以上の親又は祖父母</strong></span>、<br />  受贈者は贈与者</span><span>の</span><span>推定相続人</span><span>である贈与を受けた年の1月1日において<br />  <span style="color: #ff0000;"><strong>20歳以上の子又は</strong></span></span><span><span style="color: #ff0000;"><strong>贈与を受けた年の1月1日において20歳以上の孫</strong></span>。</span></p>
<p><span style="letter-spacing: 0px; line-height: 1.4;"> </span></p>
<p><span style="letter-spacing: 0px; line-height: 1.4;"> なお暦年課税と相続時精算課税は</span><strong><span style="letter-spacing: 0px; line-height: 1.4; text-decoration: underline;">一度選択すると、撤回・変更はできません。<br /></span></strong><span style="letter-spacing: 0px; line-height: 1.4;">相続時精算課税では、</span><span style="text-decoration: underline;"><strong>贈与財産の種類、金額、贈与回数に制限はありません。</strong></span></p>
<p>&nbsp;</p>
<p> 相続時精算課税では、贈与を受けた時点で制度の対象となる財産についての<br /><span style="letter-spacing: 0px; line-height: 1.4;">贈与税を、対象以外の贈与に関する贈与税と区別して、申告・納税します。</span></p>
<p>&nbsp;</p>
<p> 相続時精算課税を選択した贈与者ごとに、贈与税について1年間(1月1日〜12<br /><span style="letter-spacing: 0px; line-height: 1.4;">月31日)に贈与を受けた財産の合計額から</span><span style="color: #ff00ff;">2,500万円の特別控除</span><span style="letter-spacing: 0px; line-height: 1.4;">を受けるこ<br /></span><span style="letter-spacing: 0px; line-height: 1.4;">とができます。この特別控除は、限度額の2,500万円になるまで複数回利用で<br /></span><span style="letter-spacing: 0px; line-height: 1.4;">きます。</span><span style="letter-spacing: 0px; line-height: 1.4;">なお、2,500万円の特別控除額を超えた部分に対して</span><span style="letter-spacing: 0px; line-height: 1.4; color: #0000ff;"><strong>一律20%</strong></span><span style="letter-spacing: 0px; line-height: 1.4;">の税率<br /></span><span style="letter-spacing: 0px; line-height: 1.4;">がか</span><span style="letter-spacing: 0px; line-height: 1.4;">かります。</span></p>
<p><span style="letter-spacing: 0px; line-height: 1.4;"> ◎</span><span style="letter-spacing: 0px; line-height: 1.4; color: #ff00ff;">相続時精算課税の税額計算</span></p>
<p><span style="letter-spacing: 0px; line-height: 1.4;"><span style="color: #ff00ff;">&nbsp;</span></span></p>
<p>  ○贈与により3,500万円の財産を取得した場合<br />   3,500万円−2,500万円(特別控除額)=1,000万円(特別控除後の課税価格)&nbsp;<br />   1,000万円&times;20%=200万円(贈与税額)&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>贈与者が亡くなったときは、<span style="color: #0000ff;">相続時精算課税の対象となったそれまでの</span><span style="color: #0000ff; letter-spacing: 0px; line-height: 1.4;">贈与財<br />産を相続財産に加えて、相続税を計算します。そして、その相続税額から</span><span style="color: #0000ff; letter-spacing: 0px; line-height: 1.4;">贈与受<br />けた時点で支払った贈与税額を控除します。</span></p>
<p>&nbsp;</p>
<p><span style="color: #0000ff;"> </span>もし相続税よりもそれまでに支払った贈与税が多い場合は、控除しきれない </p>
<p>相続時精算課税に係る贈与税相当額について、相続税の申告をすることにより </p>
<p>還付を受けることができます。 なお、相続財産に加算する贈与財産の価額は、 </p>
<p>贈与時の価額とされています。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p><strong><span style="font-size: 140%;">   ▼▼無料相談・お見積・ご依頼は<a href="http://www.souzoku-dsjimsho.com/category/1169356.html"><span style="text-decoration: underline;">こちら</span></a>▼▼  <br /></span></strong><span style="font-size: 250%;"><span style="font-family: arial black,avant garde; color: #ff0000;">  <img src="http://www.souzoku-dsjimsho.com/image/A5D5A5EAA1BCA5C0A5A4A5A2A5EBA5A2A5A4A5B3A5F32.jpg" style="margin: 0px 5px 3px;" height="23" width="42" alt="フリーダイアルアイコン2.jpg" border="0" />0120-1717-79</span><br /></span>            受付時間 : 9:00〜20:00(平日・土曜日)</p>

相続時精算課税制度について

 贈与時の課税制度には、暦年課税の他に「相続時精算課税」があります。
「相続時精算課税」とは、贈与を受けた時に、一定の税率で贈与税を納付し、
贈与者が亡くなった時に相続税で精算するものです。暦年課税と相続時精算
課税はそれぞれの課税方法を選択することができます。
 

 相続時精算課税を適用するには一定の条件があり、以下の適用条件を
満たす場合、相続時精算課税を適用することができます。なお、税制改正
により平成27年1月1日以降の贈与に関し、適用条件に変更があり
ます

・改正前
   贈与者は贈与をした年の1月1日において65歳以上の親、受贈者は贈
  与者
推定相続人である贈与を受けた年の1月1日において20歳以上の子
  (子が
亡くなっているときには贈与を受けた年の1月1日において20歳以上の
  孫を含む
。)

・改正後
   贈与者は贈与をした年の1月1日において60歳以上の親又は祖父母
  受贈者は贈与者
推定相続人である贈与を受けた年の1月1日において
  20歳以上の子又は
贈与を受けた年の1月1日において20歳以上の孫

 

 なお暦年課税と相続時精算課税は一度選択すると、撤回・変更はできません。
相続時精算課税では、贈与財産の種類、金額、贈与回数に制限はありません。

 

 相続時精算課税では、贈与を受けた時点で制度の対象となる財産についての
贈与税を、対象以外の贈与に関する贈与税と区別して、申告・納税します。

 

 相続時精算課税を選択した贈与者ごとに、贈与税について1年間(1月1日〜12
月31日)に贈与を受けた財産の合計額から2,500万円の特別控除を受けるこ
とができます。この特別控除は、限度額の2,500万円になるまで複数回利用で
きます。なお、2,500万円の特別控除額を超えた部分に対して一律20%の税率
がかかります。

 ◎相続時精算課税の税額計算

  ○贈与により3,500万円の財産を取得した場合
   3,500万円−2,500万円(特別控除額)=1,000万円(特別控除後の課税価格) 
   1,000万円×20%=200万円(贈与税額) 

 

贈与者が亡くなったときは、相続時精算課税の対象となったそれまでの贈与財
産を相続財産に加えて、相続税を計算します。そして、その相続税額から
贈与受
けた時点で支払った贈与税額を控除します。

 

 もし相続税よりもそれまでに支払った贈与税が多い場合は、控除しきれない
相続時精算課税に係る贈与税相当額について、相続税の申告をすることにより
還付を受けることができます。 なお、相続財産に加算する贈与財産の価額は、
贈与時の価額とされています。

平成27年1月1日施行 相続税の改正について

平成27年1月1日施行 相続税の改正について

 ○相続税の改正

    税制改正により平成27年1月1日以後の相続・遺贈に関し、税率構造や
  控除額に変動があります。

    改正1 基礎控除額の引き下げ 
   基礎控除額以前の6割に縮小され、以下のような控除額になります。

     改正前 5000万円+(法定相続人の数×1000万円)

     改正後 3000万円+(法定相続人の数×600万円)

     改正前は相続税の課税対象者は1年間の死亡者数に対し約4%と言わ
    れていましたが、この改正により6%程度になると見込まれており、平成
    27年1月1日以後に発生した相続に関しては注意が必要です。

   改正2 税率構造 
   最高税率が引き上げられ、以下のような税率構造になりました。

取得金額 改正前 改正後 控除額(改正後)
1,000万円以下 10% 10%    ‐
1,000万円超〜3,000万円以下 15% 15% 50万円
3,000万円超〜5,000万円以下 20% 20% 200万円
5,000万円超〜1億円以下 30% 30% 700万円
1億円超〜2億円以下 40% 40% 1,700万円
2億円超〜3億円以下 40% 45% 2,700万円
3億円超〜6億円以下 50% 50% 4,200万円
6億円超 50% 55% 7,200万円

  改正3 税額控除
   
未成年者控除額と障害者控除額が引き上げられました。
    未成年者控除
    改正前 20歳までの1年につき6万円
    改正後 20歳までの1年につき10万円 

    障害者控除
    改正前 85歳までの1年につき6万円(特別障害者12万円)
    改正後 85歳までの1年につき10万円(特別障害者20万円) 

  ・改正4 小規模宅地等の特例
    
被相続人又は被相続人と生計を一にしていた被相続人の親族の事業の用
   又は居住の用に供されていた宅地等がある場合には、一定の要件の下に、
   遺産である宅地等のうち限度面積までの部分について、相続税の課税価格
   に算入すべき価額の計算上、一定の割合を減額します。
   これを小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例といいます。 

   ●居住用宅地等(特定居住用宅地等)の限度面積の拡大

    改正前 限度面積240u (減額割合80%)
    改正後 限度面積330u(減額割合80%)

    ●居住用と事業用の宅地等を選択する場合の適用面積の拡大
    改正前 特定居住用宅地等  240u
                             →合計400uまで適用可能

          特定事業用等宅地等 400u

    改正後 特定居住用宅地等  330u

                             →合計730uまで適用可能

          特定事業用等宅地等 400u
          ※貸付事業用宅地等について特例の適用を受けない場合に限る。 

民法900条4号ただし書についての判例A

婚外子をめぐる相続差別規定についての判例A

 平成25年9月4日、最高裁が民法第900条4号ただし書の規定のうち、
嫡出でない子の相続分を嫡出子の相続分の2分の1とする部分は、
遅くとも平成13年7月当時(本事件の被相続人の死亡時)に憲法14条
1項の法の下の平等に違反していたと判断しました。

 本事件では民法第900条4号ただし書の規定における、嫡出子と嫡出でない
子との間
で生ずる法定相続分に関する区別が、合理的理由のない差別的
取扱いに
当たるか否かということが争点となり、
最高裁は、社会の動向、国民意識
の変化、諸外国の立法のすう勢等様々な状
況を総合的すると、立法府の裁量権を
考慮しても、遅くとも平成13年7月当時に
嫡出子と嫡出でない子の法定相続分
を区別する合理的な根拠は失われていた
しました。

 ただし、本決定の違憲判断は、平成13年7月から本決定までの間に開始された
他の相続に関し、遺産分割協議その他の合意等により確定的なものとなった法律
関係には影響は及ぼさないとしました

 違憲状態を是正するため平成12月5日、民法の一部を改正する法律が成立し、
嫡出でない子の相続分が嫡出子の相続分と同等になりました。(同月11日公布・施行)

 

民法第900条4号

子、直系尊属又は兄弟姉妹が数人あるときは、各自の相続分は、相等しいものとする。ただし
、嫡出でない子の相続分は、嫡出である子の相続分の二分の一とし父母の一方のみを同じく
する兄弟姉妹の相続分は、父母の双方を同じくする兄弟姉妹の相続分の二分の一とする。


相続税・贈与税改正について

◎相続税の改正(平成27年1月1日からの適用となります。)

1.相続税の基礎控除について

 現在の相続税の基礎控除額は「5,000万+1,000万×法定相続人の数」で、

相続財産がこの基礎控除額以下であれば、相続税はかかりません。今回の改正

案では、格差固定化、相続税の再配分機能・財源調達機能の回復などの観点か

ら、基礎控除額が3,000万円+600万円×法定相続人の数」となり、大幅に

引き下げられています。

  

<基礎控除額の計算例>

法定相続人

現 行 

改正案

配偶者1人

  +子1人

5,000万+1,000万×2

=7,000万円

3,000万円+600万円×2 

=4,200万円

配偶者1人

  +子2人

5,000万+1,000万×3 

=8,000万円

3,000万円+600万円×3 

=4,800万円

配偶者1人

  +子3人

5,000万+1,000万×4 

=9,000万円

3,000万円+600万円×4 

=5,400万円

 

 

2.相続税の最高税率の引き上げについて

 現在の相続税の税率は、課税される相続財産の価額に応じて10%〜50%

6段階になっています。改正案では、高額遺産取得者を中心に負担を求めるとい

う観点から、最高税率が55%に引き上げられています(取得する財産の価額が

6億円を超える場合)。

 

相続税の税率

基礎控除後の法定相続人

の取得金額(現行) 

 税率

(%)

基礎控除後の法定相続人

の取得金額(改正案)

税率

(%) 

1,000万円以下 10 1,000万円以下 10

1,000万円超〜

3,000万円以下

15

1,000万円超〜

3,000万円以下

15

3,000万円超〜

5,000万円以下

20

3,000万円超〜

5,000万円以下  

20 

5,000万円超〜

1億円以下

30 

5,000万円超〜

1億円以下 

30

1億円超〜

3億円以下

40 

1億円超〜

2億円以下 

40 
3億円超〜 50

2億円超〜

3億円以下 

45 
   

3億円超〜

6億円以下 

50
    6億円超〜  55

   

 

◎贈与税の改正(平成27年1月1日からの適用となります。) 

 贈与税の最高税率引き上げ

 相続税における最高税率の引き上げ等に合わせて贈与税率の改正が行われ

ます。これにより、贈与税の最高税率が相続税と同じく55%に引き上げられます。

 

改正前

 

改正後(改正案)

 

1年間に贈与を受けた

財産等の合計額

(基礎控除後) 

税率

(%)

1年間に贈与を受けた

財産等の合計額

(基礎控除後) 

税率

(%)

200万以下

10 

200万以下

10 

200万超〜300万以下 

15 

200万超〜300万以下 

15 

300万超〜400万以下 

20 

300万超〜400万以下 

20 

400万超〜600万以下

30

400万超〜600万以下

30 

600万超〜

            1,000万以下 

40 

600万超〜

           1,000万以下  

40 

1,000万超〜 

50 

1,000万超〜

           1,500万円以下 

45 

   

1,500万超〜

           3,000万円以下

50 

   

3,000円超〜

55 

 

  

遺言による保険金受取人の変更(保険法)

法律改正

 

(遺言による保険金受取人の変更)

平成22年4月1日に保健法が施行されました。

これに伴い、遺言による保険金受取人の変更が可能になりました。

※法的に有効な遺言であることが前提です。

保険法

 第四十四条  

1.保険金受取人の変更は、遺言によっても、することができる。

2.遺言による保険金受取人の変更は、その遺言が効力を生じた後、保険契約者

 の相続人がその旨を保険者に通知しなければ、これをもって保険者に対抗する

 ことができない。

相続人の預金取引記録開示請求についての判例

◎預金取引記録開示請求事件

事件番号  平成19(受)1919  
事件名  預金取引記録開示請求事件 
裁判年月日  平成21年01月22日 
法廷名  最高裁判所第一小法廷 
裁判種別  判決 
結果  棄却 

 

 遺産相続をめぐって争っている複数の相続人のうちの1人が、相続財産となった

預金口座の取引経過の記録開示を金融機関に求められるかどうかをめぐって争

われた事件です。預金通帳、印鑑を管理していた遺産の共同相続人の1人による、

不自然な出入金があったとして、別の共同相続人が金融機関に記録開示を求めたが

拒否されたため提訴していました。

 

 これまで多くの金融機関は共同相続人全ての同意がなければ記録の開示に応じて

来なかった言われていますが、同事件で最高裁判所第一小法廷は、「金融機関は、

預金契約に基づき、預金者の求めに応じて預金口座の取引経過を開示すべき義務

を負う」とし、「共同相続人全員に帰属する預金契約上の地位に基づき,被相続人

名義の預金口座についてその取引経過の開示を求める権利を単独で行使すること

ができる」としました。

 

 

○判示事項・裁判要旨

 

1 金融機関の預金者に対する預金口座の取引経過開示義務の有無

  → 金融機関は,預金契約に基づき,預金者の求めに応じて預金口座の

    取引経過を開示すべき義務を負う。

 

2 共同相続人の一人が被相続人名義の預金口座の取引経過開示請

  求権を単独で行使することの可否

 

 

  →預金者の共同相続人の一人は,共同相続人全員に帰属する預金契

   約上の地位に基づき,被相続人名義の預金口座の取引経過の開示

   を求める権利を単独で行使することができる。

 

 

 

○関連法令

 民法645条,民法656条,民法666条(1、2関連) 

 民法252条,民法264条,民法898条(2関連)

 

○全文 

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相続放棄の判断期限に関する特例法

相続放棄の判断期限に関する特例法

 相続人は、自己のために相続の開始があったことを知った時から3ヵ月

以内に、相続について、単純若しくは限定の承認又は放棄をしなければなりま

せん。(民法第915条)

 

 この3ヵ月の期間を熟慮期間といい、この期間内に単純承認、限定承認、相

続放棄のいずれかを選択しなければなりませんが、東日本大震災で家族を亡

くした被災者について相続放棄の判断期限を延長する民法の特例法が6月17

日、参院本会議で全会一致で可決され、成立しました。

 

 この特例法により、東日本大震災の被災者であって平成22年12月11日以

に自己のために相続の開始があったことを知った方については、熟慮期

平成23年11月30日まで延長されます。

 

 特例法の対象となる「東日本大震災の被災者」は、災害救助法が適用されてい

る地域のうち被災地を中心とした9県に、被災時に住所を置いていた人です。

岩手県 

全市町村 

宮城県 

全市町村 

福島県

全市町村 

青森県

八戸市、上北郡おいらせ町 

茨城県 

水戸市、日立市、土浦市、石岡市、龍ヶ崎市、下妻市、常総市、常陸

太田市、高萩市、北茨城市、笠間市、取手市、牛久市、つくば市、ひた

ちなか市、鹿嶋市、潮来市、常陸大宮市、那珂市、筑西市、稲敷市、

かすみがうら市、桜川市、神栖市、行方市、鉾田市、つくばみらい市、

小美玉市、東茨城郡茨城町、東茨城郡大洗町、東茨城郡城里町、那

珂郡東海村、久慈郡大子町、稲敷郡美浦村、稲敷郡阿見町、稲敷郡

河内町、北相馬郡利根町 

栃木県 

宇都宮市、小山市、真岡市、大田原市、矢板市、那須塩原市、さくら

市、那須烏山市、芳賀郡益子町、芳賀郡茂木町、芳賀郡市貝町、芳賀

郡芳賀町、塩谷郡高根沢町、那須郡那須町、那須郡那珂川町 

千葉県 

千葉市美浜区、旭市、習志野市、我孫子市、浦安市、香取市、山武市、

山武郡九十九里町 

新潟県 

十日町市、上越市、中魚沼郡津南町 

青森県 

下水内郡栄村 


 ただし、特例法が適用されるためには、相続人が東日本大震災の被災者である

ことが必要です。この特例法は、相続人が被災による生活の混乱で3か月の熟慮期

間中に相続の放棄や限定承認の判断をしたり、家庭裁判所に熟慮期間の伸長の申

立てをすることが困難であることを考慮したものです。

 

 そのため、被相続人が被災者であるか否か、相続の対象となる財産が上記の表に

記載された市区町村にあるか否かは関係無く、相続人が被災地以外に住む場合は

対象外です

遺留分を侵害された相続人と相続債務の扱い

持分権移転登記手続請求事件

事件番号

平成19(受)1548  

事件名 

持分権移転登記手続請求事件 

裁判年月日 

平成21年03月24日 

法廷名 

最高裁判所第三小法廷   

裁判種別 

判決

結果

棄却 

 

 本件は、相続人Xが、被相続人からの財産全部を相続させる趣旨の遺言

により全財産を相続した他の相続人Yに対し、遺留分減殺請求権を行使した

事案です。

 

 遺留分の侵害額の算定に当たり,被相続人が負っていた金銭債務の法定

相続分に相当する額を遺留分権利者が負担すべき相続債務の額として遺留

分の額に加算すべきかどうかが争われました。

 

 遺言により相続債務は全てYが負担するとの遺言があっても、それは相続人

間だけの話であり債権者との関係では、Xも債務を負っているため、もし相続債

権者から法定相続分に従った相続債務の履行を求められたときには、Xは

これに応じなければなりません。

 

 そのため、Xは相続人が負っていた金銭債務の法定相続分に相当する額を遺留

分権利者が負担すべき相続債務の額として遺留分の額に加算することを主張しま

した。

 

 この主張に対し最高裁第3小法廷は、「相続人のうちの1人に対して財産全部

を相続 させる旨の遺言がされ、当該相続人が相続債務もすべて承継したと解

される場合、遺 留分の侵害額の算定においては、遺留分権利者の法定相続

分に応じた相続債務の額を遺留分の額に加算することは許されないものと解

するのが相当である」とし、Xの主張を退けました。 

民法第891条5号(遺言書の偽造・変造・破棄・隠匿)のについての判例1

相続に関する不当な利益を目的としない

            遺言書の破棄隠匿行為と相続欠格事由

事件番号 

平成6(オ)804  

事件名

相続権不存在確認等、所有権移転登記抹消登記手続  

裁判年月日 

平成9年01月28日 

法廷名 

最高裁判所第三小法廷 

裁判種別 

判決 

結果 

棄却

 

 相続人が相続に関する被相続人の遺言書を破棄又は隠匿した場合は、

民法第891条5号の「相続に関する被相続人の遺言書を偽造し、変造

し、破棄し、又は隠匿した者」(相続人の欠格事由)にあたり、相続人にな

ることはできません。

 

 では、もし相続人の遺言書を破棄・隠匿した行為が不当な利益を目的とす

るものではなかった場合はどうなのでしょうか?

 

 これについて最判平成9年1月28日は、「相続人が相続に関する被相続

の遺言書を破棄又は隠匿した場合において、相続人の右行為が相続

に関して不当な利益を目的とするものでなかったときは、右相続人は、民

法891条5号所定の相続欠格者に当たらない」と判示しました。

 

 民法第891条5号の趣旨は遺言に関し著しく不当な干渉行為をした相続人

に対して相続人となる資格を失わせるという民事上の制裁を課そうとするとこ

ろあり、遺言書の破棄又は隠匿行為が不当な利益を目的とするものでなかっ

た場合にまで、相続人となる資格を失わせるという厳しい制裁を課することは

同条5号の趣旨に沿わないという考え方のようです。 

民法第891条5号(遺言書の偽造・変造・破棄・隠匿)についての判例2

相続人による有効な遺言書としての外形を

                     作出する行為と相続欠格事由

事件番号 

 昭和55(オ)596  

事件名

 遺言無効確認 

裁判年月日 

 昭和56年04月03日  

法廷名 

 最高裁判所第二小法廷  

裁判種別 

 判決 

結果 

 棄却 

 

 遺言書又はこれについてされた訂正が方式を欠き無効である場合に、

相続人が遺言者の意思を実現させる趣旨で遺言書に欠けていた押印

等の方式を補充する行為は相続欠格事由にあたるでしょうか?

 

 これについて、最判昭和56年04月03日は、「遺言に関し著しく不当な

干渉行為をした相続人に対し相続人となる資格を失わせるという民事上

の制裁を課す」という民法第891条の趣旨をかんがみて、以下のように

判示しました。

 

 「相続に関する被相続人の遺言書がその方式を欠くために無効である

場合又は有効な遺言書についてされている訂正がその方式を欠くため

に無効である場合に、相続人がその方式を具備させることにより有効な

遺言書としての外形又は有効な訂正としての外形を作出する行為は、

民法第891条5号にいう遺言書の偽造又は変造にあたるけれども、

続人が遺言者たる被相続人の意思を実現させるためにその法形式

を整える趣旨で右の行為をしたにすぎないときには、右相続人は同号

所定の相続欠格者にはあたらないものと解するのが相当である。」
(※反対意見あり)

相続人の廃除1

相続人の廃除の根拠

 相続人の廃除とは、被相続人に対する推定相続人の非行等があった場合に、

被相続人の意思で家庭裁判所の審判又は調停によって、推定相続人から相続

権を奪うことのできる制度のことです。

 

 民法第892条は、「遺留分を有する推定相続人が、被相続人に対して虐待

し、若しくはこれに重大な侮辱を加えたとき、又は推定相続人にその他の

著しい非行があったときは、被相続人は、その推定相続人の廃除を家庭裁

判所に請求することができる」と規定しています。

 

 廃除は被相続人の請求が要件となっていますので、「相続欠格」とは異なり、

被相続人との人間関係などが壊れるような行為が対象となります。ただし、

相続人の主観的な感情が害されるだけでは足りず、客観的な認定が必要です

(大阪高決昭和40年11月9日家月18−5−44)

相続人の廃除2

配偶者の廃除と離婚

 民法第892条では相続人の廃除事由として、「虐待・重大な侮辱・その他

の著しい非行」が規定されていました。ただ、これらの廃除事由と裁判離婚

要件は類似しているため、廃除の理由が離婚の原因にも当たるような場合、夫

婦間の廃除では問題が生じます。

 

 大阪高決昭和44年12月25日(家月22−6−50)を例にとります。

  夫Aの妻Bが、男Cと浮気をし、Cとの子を産んだ。そして、Bは離婚の

  訴えを提起したのに対し、AはBの廃除の申立てをした。

   (※ABは結婚当初から夫婦の実態を欠いていた。)

 

 Aの廃除の申立に対し、原審である大津家庭裁判所は相続権を奪いたいのな

ら、廃除をしなくても離婚をすれば目的を達することができるという理由から

Aの廃除の申立てを認めませんでした。 

 

 これに対し即時抗告がなされ、大阪高裁はたとえ廃除の理由が離婚原因にあた

るとしても、離婚を請求するか廃除を請求するかは配偶者の自由であるとして、 

原審判を取り消し、差し戻しました。

民法900条4号ただし書についての判例@

婚外子をめぐる相続差別規定についての判例@

 民法900条4号ただし書きでは、嫡出子(婚姻関係にある男女から生まれた子)

と非嫡出子(=婚外子:婚姻関係にない男女から生まれた子)の相続分について

嫡出でない子の相続分は、嫡出である子の相続分の二分の一」と規定して

います。

 

 本規定については、憲法14条の「法の下の平等」に反するのではないかとの

論争がありました。最高裁は平成7年7月5日、この民法900条4号ただし書き

と憲法14条1項の問題について、「本件規定(民法900条第4号ただし書き)

の立法理由は、法律上の配偶者との間に出生した嫡出子の立場を尊重すると

ともに、他方、被相続人の子である非嫡出子の立場にも配慮して、非嫡出子

に嫡出子の2分の1の法定相続分を認めることにより、非嫡出子を保護しよう

としたものであり、法律婚の尊重と非嫡出子の保護の調整を図ったものと解さ

。」とし、民法900条4号ただし書きの規定は理的理由のない差別とは

いえず、憲法14条1項に反するものとはいえないとしました。

 

 しかし、平成23年8月24日、大阪高裁が婚外子をめぐる相続差別規定が

法の下の平等を定めた憲法に違反するとして、嫡出子と同等の相続を認め

る決定をしました。

 

 決定が出たのは平成20年12月に亡くなった大阪府内の男性の遺産相続

についての審判で、嫡出子3人と婚外子1人の配分をめぐり、大阪家裁が民

法の規定通り、婚外子の相続分を嫡出子の半分としたため、婚外子側が抗告

していました。

 

 決定理由では、平成7年の最高裁の決定以後の@婚姻や家族についての

実態や国民意識の変化・多様化A戸籍や住民票での嫡出・非嫡出を区別

しない表示の採用 を指摘し、「外子との区別を放置することは、立法の

裁量判断の限界を超えている」としました。

 

 なお、婚外子の司法判断では、平成20年6月に最高裁が未婚の日本人父

とフィリピン人母との間に生まれた子供の国籍取得裁判で、日本人の父と外

国人の母との間に生まれた後、父から認知されたとしても、両親が結婚して

いないことを理由に日本国籍を認めない当時の国籍法を違憲とする判決を

言い渡しています。