平成19年12月のご相談例と当事務所のコメント

 
 平成19年12月、当事務所にご相談いただいた方の相談例とその回答を掲載します。もちろん、相談者様を特定するような記述はしておりません。皆様からのご相談と当事務所の回答により、他の同じ悩みを持つ方の参考になれば幸いです。

 ◎ 平成19年12月の相談者数(依頼者も含む) 31件
 
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 ■12月にあったご相談例・白紙になった遺産分割協議書への署名捺印について

  Q.「ある司法書士さんから遺産分割協議書が送られてきましたが、その書類には不動産の記載がなく、不動産を記載すべき箇所が空欄になっています。司法書士さんいわく、『被相続人がたくさんの不動産をお持ちでその特定がまだできないから、まずは書類にサインをしてほしい』とのお話でした。このような場合でも簡単に書類にサインしてもよろしいのでしょうか?書類には私が相続放棄をする旨の記載がありました。」


 
 ■当事務所の回答

 A.いまだ遺産分割協議が整っていない状態で安易に書類にサインするのは危険ですが、あなたが被相続人の全財産について相続放棄するつもりであれば、問題ありません。不動産の特定ができないため、手続き上スムーズに事を進める便法で司法書士さんが作成した遺産分割協議書なのだと思います。

  まずはあなたの本件相続に関する意思(意向)はどうなのかを最優先に考えてみてください。たとえば、一部の不動産は相続放棄してもよいが、それ以外の不動産は相続したい意向であれば、あなたの元に届いた遺産分割協議書にはサインしてはいけません。それは白紙になっている箇所に相続人全員から署名捺印後、書き足すことが可能になるためです。そもそもどの遺産を誰がどれだけ相続するかを明確にした後にサインした書類でなければ、法律上その遺産分割協議には瑕疵(誤り)があることになりますから、遺産分割協議自体無効と言えます。

  ただし、そのようなことで後日、遺産分割協議の無効確認を求める訴訟を提起したとしても、その立証が難しくなりますから、やはりあなたが相続したい意向をお持ちであれば、相続財産をきちんと割り出した遺産分割協議書に署名捺印することが重要です。

  

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