遺産分割の方法について(現物分割・代償分割・換価分割)

 
 相続は、相続人全員の同意つまり遺産分割協議がなければできないため、協議の際、どのように遺産分割すればよいのか判断に迷うことがあります。(遺言があればこのようなことはなく、原則、遺言のとおりに遺産を処理することになります。)

 相続財産が不動産しかない場合、それを相続人の一部の人が単独相続するのか、共有にするのか、売却して現金を共同相続人間で分けるのかなど、遺産分割の方法はたくさんあるわけです。

 遺産の分け方は主に次の3つの方法があります。その3つについて、それぞれのメリット・デメリットを述べながら説明致します。



 □ 遺産分割方法〜その1〜 現物分割による遺産分割 □

 現物分割による遺産分割は、一般的によく行われる分割方法といえます。不動産はAに、預金はBに、その他の財産はCにというように、どの相続財産を誰が相続するかを現物によって決める方法です。
 やり方は簡単ですんなり相続できる方法ですが、相続人間で不公平が生じる可能性もあります。不動産は1億円の価値があるが、その他の財産はそれよりも下回る財産しかない場合、現物によって遺産分けを行うと、不動産を単独相続する人に有利に働いてしまう怖れがあります。そんなときは、不動産は共有名義にして、その他の財産を法定相続分で分割するというような方法をとることもできます。


 
 □ 遺産分割方法〜その2〜 代償分割による遺産分割 □

 代償分割は、一部の相続人が相続財産を法定相続分以上に多めに相続し、そのために不公平が生じた部分について、多めに相続したものが他の相続人に金銭を引き渡す方法です。

 この方法によって遺産分割を行うには、代償金を支払う相続人に場合によっては多額の金銭がなければできません。不動産を単独相続したものが、ほかの相続しなかったものへ金銭を引き渡すなどが例として挙げられます。相続財産が不動産しかない場合に、その不動産は入らないが現金を相続したい相続人にとっては、この代償分割が適切かと思います。



 □ 遺産分割方法〜その3〜 換価分割による遺産分割 □

 換価分割は、たとえば、不動産のみが相続財産である場合、その不動産を処分(売却)して、売却益を相続人間で分ける方法です。有価証券も売却できる財産ですから、換価分割による方法を取れるでしょう。

 換価分割でのデメリットは、売却時に譲渡所得税が課税されたり、処分に費用がかかる点でしょう。どうしても売却できるものは売却して、現金で遺産分けを行いたい方にはこの方法がベストといえます。