生前対策〜遺言を作成する人・遺言能力について〜
遺言を書く人について、法律は一定の要件を設けています。つまりだれでも遺言を書くことが出来るわけではないということです。
まず、遺言は15歳以上の者でなければ書けません。ほとんどケースとしては考えられないですが、10歳の子供が遺言を書くなんてできることではありません。まずはこの点を確認しておきたいと思います。
そして、これは重要ですが、遺言は代理人に書かせることはできません。「親が高齢だから、子供の私が親の代わりに遺言を書いてあげる」という方がいますが、これはもちろん代理人と遺言者の利害がぶつかるという不都合があるからです。相続人が遺言者の代理人となれるのであれば、その相続人に有利な遺言が作れるので、これは法律が認めないのです。ただし、専門家が遺言作成についてアドバイスしたり、作成の補助等をすることはできます。
つぎに成年被後見人について。成年被後見人とは、簡単にいうと充分な意思表示ができない人のことで、家庭裁判所で「あなたは成年被後見人であります。」と登記された方をいいます。成年被後見人には、その方の財産を管理したり、身上看護をする後見人が裁判所により選任されます。例として、認知症になって意思表示が全くできない方が、成年被後見人と認められるケースなどがあります。
では、このような成年被後見人が一時的に判断能力を回復した時、その方は遺言を書けないでしょうか?法律は、このような状況になった成年被後見人にも遺言能力があると認めています。ただし成年被後見人が遺言を書くには、2人以上のお医者さんを立ち会わせることが必要です。
被補助人・被保佐人という、成年被後見人よりも少し判断能力がある方には、成年被後見人にあるような遺言作成時における制限はありません。被補助人・被保佐人についての詳しい説明はここでは省きます。

