平成19年4月のご相談例と当事務所のコメント

 
 平成19年4月、当事務所にご相談いただいた方の相談例とその回答を掲載します。もちろん、相談者様を特定するような記述はしておりません。皆様からのご相談と当事務所の回答により、他の同じ悩みを持つ方の参考になれば幸いです。

 ◎ 平成19年4月の相談者数(依頼者も含む) 48件
 
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 ■ 4月にあったご相談例・遺言書の効力についてのご相談

 Q.「父が遺言書を遺して亡くなりましたが、その遺言の中には『もし私が旅行中に事故等で亡くなったときには、私の遺産は全て長男に相続させる』と書いてありました。私は長女で、他に相続人は長男だけです。このような遺言書は効力があるのでしょうか?教えてください。」

 
 ■  当事務所の回答 

 A.遺言を遺される方の中には、このようにある条件が満たされた場合にのみ、その遺言の効力を発生せしめよう(遺言は相手方のない法律行為)とする方がいらっしゃいますが、遺言に条件を付けること自体は何の問題もありません。たとえば、『私が生存中にAがB大学に合格したら、私の遺産は全てAに相続させる』という遺言を作ることもできるのです。これを停止条件を付した遺言といいますが、あなたのお父様が残した遺言によって、長男が相続できるとすれば、お父様が旅行中に亡くなったことが条件を成就させますので、お父様が旅行中に亡くならないで、違う原因により亡くなった場合は、その停止条件が成就しないことが確実になり(民法131条第2項)その遺言は無効になります。

 ここで遺言の効力について、相続人間に争いが生じた場合は、基本的にその遺言の有効性について裁判所を通して有効無効を決めるほかありませんので、まずはその遺言が民法131条第2項に基づき無効であることを長男に主張し、それでもだめであれば次というようにいきなり訴訟に持ち込むのではなく、ひとつひとつ手順を踏んで手続きをとっていくことが望ましいと思います。


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